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巨匠デイヴィス、ティペット「われらが時代の子」ライヴ

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エディション・シュターツカペレ・ドレスデン

非人道に対する抗議と平和への希求が結晶化

レーベル:Profil
商品番号:PH 07052
発売時期:1月下旬

ヨーロッパ屈指の伝統と格式を誇るシュターツカペレ・ドレスデンによる選りすぐりのライヴをお届けする大人気のシリーズ。いま充実の時をむかえている巨匠デイヴィス登場の最新リリースは、ことし2007年12月16日と18日にバービカンでLSOとのライヴでも取り上げるティペットの「われらが時代の子」。
1930年代に入り世界恐慌による社会不安が蔓延するなか、ティペットは作曲家として、失業や貧困で社会的に虐げられた人々との連帯を表明せねばならないとの使命感に駆られていました。その矢先、1938年11月7日、パリのドイツ大使館三等書記官エルンスト・フォン・ラトが、17歳のユダヤ人ハーシェル・グリンズバンによって銃撃を受け殺害されるという事件が起こります。これが引き金となり、11月9日夜から10日にかけてドイツ全土でかつてない大規模なユダヤ人排斥の暴動の嵐が吹き荒れることになります。
「水晶の夜」とよばれるこの大暴動はティペットを怒りと恐怖で大いに震撼させ、戦時の1939年から2年の歳月を費やして書かれたオラトリオ「われらが時代の子」として結実します。親しい詩人T.S.エリオットの強い奨めでティペット自ら手がけたテキストは、人間の本来もつ「光と影」の部分を受け止めたうえで、さらに毅然と非人道的行為に立ち向かおうとする平和主義の哲学が色濃く反映されたものとなっています。3部からなる全曲は、ヘンデルのメサイアととくにJ.S.バッハの受難曲とをモデルにしつつ、さらにバッハでのコラールに替えて「黒人霊歌」の採用など異なるジャンルの混合がみられるのも特徴的。
作曲者の信頼も厚く、この作品では過去にもBBC響と録音を残しているデイヴィスですが、これはまさに別格。さきのベルリオーズのレクイエム(PH.07014)に匹敵する、迫真のドラマを繰り広げています。

ティペット:オラトリオ「われらが時代の子」
ウテ・ゼルビヒ(S)
ノラ・グービシュ(A)
ジェリー・ハドリー(T)
ロベルト・ホル(Bs)
ドレスデン国立歌劇場合唱団
サー・コリン・デイヴィス(指)シュターツカペレ・ドレスデン
録音:2003年7月7、8日ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)