
え??ピエラヌンツィのドメニコ・スカルラッティ集??
[レーベル:CamJazz]
[商品番号:CAMJ 7812]
[発売時期:9月中旬予定]
これは驚き・・ジャズ・ピアノの世界において、本国イタリアのみならず、全世界規模で確固たる地位を築いたエンリコ・ピエラヌンツィがクラシックの楽曲に挑戦。イタリアが誇るバロック音楽の作曲家、ドメニコ・スカルラッティのソナタを取り上げました。クラシックとジャズ・・・。ジャズ奏者としてクラシックを取り上げた人としては、キース・ジャレットを筆頭として、ジャック・ルーシェといったピアニスト、またデオダードといったアレンジャーたちがいますが、この作品は、“融合”という意味において非常に興味深いものがあります。
それは、原曲を忠実に弾くということでもなければ、ジャズ的なコードやリズムで原曲をフェイクしていく方法でもなく、<<基本としては、書かれた原曲を生かす演奏を”核”としつつ、そのモチーフを生かして発展させていく>>というもの>。しかも素晴らしいのは、その原曲とジャズの最大の特徴であるインプロ=即興で奏でられた部分が、一体化して構成されていることでしょう。ある曲は、耽美さと優雅さをたたえたインプロ・イントロが原曲を導くことに成功(M-2やM-4)。一方では、乱暴な言い方をすれば、元の楽曲をメッタ切り!!。しかし、不思議なことにも、楽曲のフレーズの絶妙な引用を組み合わせることから、原曲とインプロ、二つの境界線はかなりアヤフヤ。引用部分にテンションノートの片鱗を忍び込ませつつ、ガラガラとジャズの世界に崩壊せしめているにも関わらず・・それでいて原曲の気配も残し一つの世界として成立させていくのです。K377番を取り上げた5曲目などは見事、としかいいようがありません。しかも、使われている音といえば、ジャズの中でも最高に切れ味鋭い限界ギリギリのテンション・ノートなのに!です。
実にピエラヌンツィといえば美しいピアノを弾く人、というイメージで、それに異論を唱えるジャズ・ファンはおそらくいないものの、同時に、本当は最高に前衛的な音使いをする人。過激さを美しい叙情で包み込んだビル・エヴァンスを継承し発展させた現代に生きる真のマエストロが奏でるスカルラッティ。華麗なるテクニックもすばらしく、ジャズ、クラシック双方のファンの方に注目いただきたい作品です。
Enrico Pieranunzi(p)solo
1. K531 / Impro K531(ホ長調)
2. Impro K159 / K159(ハ長調)
3. K18(ニ短調)
4. Impro K208 / K208(イ長調)
5. K377 / Impro K377(ロ短調)
6. K492 / Impro K492(ニ長調)
7. K9 / Impro K9(ニ短調)
8. K51(変ホ長調)
9. K260(ト長調)
10. Impro K545 / K545(変ロ短調)
11. Impro K3
12. K3(イ短調)
13. K239(ヘ短調)
14. K69 / Impro K69(ヘ短調)
