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ヤンソンス&コンセルトへボウの「アルプス交響曲」

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優秀録音
かつてシュトラウスも指揮台で体感した絶景。

圧倒的なスケールで描かれる大パノラマ

レーベル:RCO Live
品番:RCO 08006(SACD Hybrid)
発売日:9月中旬

記念すべき2004年9月4日首席指揮者就任記念コンサートの「英雄の生涯」(RCO.04005 / DVDはRCO.04103)以来となる、ヤンソンス&RCOによるシュトラウス第2弾。組み合わせは、大管弦楽のための最後の大曲「アルプス交響曲」と交響詩第1作目の「ドン・ファン」。これまでRCOとはレパートリーの再録を重ねてきたヤンソンスですが、ともに初録音となります。
シュトラウスもまた、長い伝統を誇るRCOとはたいへんゆかりの深い作曲家。1897年から翌98年にかけて作曲された「英雄の生涯」がRCO第2代首席指揮者メンゲルベルクと当楽団に捧げられたことも少なからず関係してのことでしょうか。1915年10月の作曲者指揮による世界初演の翌年には、早くもメンゲルベルクの指揮で当RCOによるオランダ初演が行なわれた「アルプス交響曲」。さらにこの成功を受けて、一週間後には作曲者の指揮でもRCO再演が果たされています。
こうした歴史的背景にも拘わらず、ここに至るまで録音といえばわずかに第4代首席指揮者ハイティンクによるただ一度きり(1985年)。サントラにも喩えられる作品の内容から考えて、天性の語り口のうまさで鳴らすヤンソンスによる新録となれば、これは期待しないわけにはゆきません。眼下に拡がる壮大なる音のパノラマ。日の出を迎えてのまばゆいばかりの輝きや、刻一刻と姿を変えゆく山の姿を、陰影ゆたかに、かつ破格のスケールで描いてゆきます。ヤンソンス自身は「アルプス交響曲」をウィーン・フィルとの実演などでも幾度となく取り上げてはいますが、こと録音に関して、ほかならぬRCOを起用したことは演奏の伝統を踏まえての納得の選択といえるでしょう。
そして「ドン・ファン」。こちらもたくみなドラマづくりでライセンス・トゥー・スリルの異名をとるヤンソンスの独壇場。匂い立つような弦に、甘美なオーボエ・ソロ。ホルンによって力強く歌われるテーマ。その魅力を挙げてゆけばきりがありませんが、どんな場面においても磨き抜かれたRCOのひびきは雄弁このうえなく、たっぷりと酔わせてくれます。
先ごろ一時は体調不良が伝えられたヤンソンスですが、その懸念を吹き飛ばすように手兵RCOとともに絶好調にあることを示すシュトラウス。このアルバムを聴くと、いよいよ今秋11月の来日が待ち遠しくてなりません。

R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」Op.20
同:アルプス交響曲Op.64
マリス・ヤンソンス(指)ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団
録音:2007年10月18&21日、2008年1月16&17日[Op.20]・2007年9月19, 20, 21 & 23日[Op.64]アムステルダム、コンセルトへボウ(ライヴ・DSD5.0マルチチャンネルステレオ)