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ヤンソンス&コンセルトヘボウ マーラーの第5番

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超優秀録音
メンゲルベルク以来の爛熟をきわめたアダージェット

レーベル:RCO Live
品番:RCO 08007(SACD Hybrid)
発売中

ことし2008年11月、第6代首席指揮者として就任5年目に突入したヤンソンスとともに、RCOは楽団創立120周年の節目を迎えます。これを飾るRCO Live最新アルバムはマーラーの第5番。マーラーこそは第2代首席指揮者メンゲルベルクの時代より受け継がれてきた当オケの看板であり、アニヴァーサリーにあたりこれをおいてほかにないプログラムといえるでしょう。
いよいよこの秋、RCOとの3度目の来日公演を目前に控え、ますます絶好調にあるヤンソンスのマーラー第5。トランペット・ソロが高らかに鳴り渡ったあと、葬送行進曲はいたずらにドロドロと重く引きずるでもなく、未だ比較的淡々と進みます。けれども第2楽章になると全体が大きなうねりを形作り、つづくスケルツォや、さらにロンド・フィナーレでは、動と静、テンポが終始交替する内容がこの指揮者の本能を呼び覚ますのでしょうか、まぶしいくらいの躍動感が特徴的。
それでもやはり白眉はアダージェット。開始はじんわりと染み出すように、やがて豊潤に押し寄せる、マーラー畢生というべき妖艶なる美の表現が閉じ込められた音楽では、ディナーミクにアゴーギク、そして弦のポルタメントが絶妙なバランス。大詰めではぐっとテンポを落としてきて、幾重にもビロードの弦が織り重なり、爛熟の美を咲かせます。どことなく、かつてその指揮ぶりで作曲者をも唸らせ、信頼も厚かったメンゲルベルクによる世界初録音を彷彿とさせるようでもあり、もはや、どこまでも溺れてみたいという衝動をおさえきれません。
いまあらためて、マーラーを取り上げるときにRCOが奏でる音色のこのうえない適性といったらどうでしょう。その証しとして、これまでにハイティンク、シャイーと、歴代の首席指揮者たちとそれぞれ完成させてきた全集録音、ヤンソンスでは第6番(RCO.6001)、第1番(RCO.7001)が最高の評価を獲得してきました。ヤンソンスによる新たな第5番もまた、RCOの誇る輝かしいマーラー演奏の系譜がこれからもけっして揺るぎないことを物語る破格の出来栄えとなっています。

=トラックタイム=
12’24+15’01+18’40+9’16+15’45(+拍手 0’30)=TT.71’49

マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調
マリス・ヤンソンス(指)ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音:2007年10月18 & 21日、2008年1月16 & 17日アムステルダム、コンセルトヘボウ(ライヴ・DSD5.0マルチチャンネルステレオ)