この半年を振り返って、印象深かったアルバムを厳選!して取り上げてみました。Rearward, Dejavuの復刻あり、現代に息づくジャズあり・・。動静、新旧、様々なタイプを選んでみました。










<1>Enrico Pieranunzi / Plays Domenico Scarlatti
CamJazz CAMJ 7812
何とスカルラッティ集!“一聴”すればそれはクラシックな世界。基本的には<書かれた原曲を”核”としつつ、モチーフを発展させていく手法>を取った演奏はインプロに突入した境もあやふやだったりします。でも内実は鋭いテンション・ノートも満載。楽曲を滅多切り!する場面も???。でも、一つの世界として聴かせてしまうのが、ピエラヌンツィ。その才能に感服する一枚です。
<2>Franco Piccinno Trio / Lunare
Itinera ITN 002
イタリア南部の小さなレーベルですが、カーク・ライトシーのトリオを始め、フランチェスコ・ナストロをフィーチャーした(11月号輸入盤情報の大枠を飾った)作品等々、注目のレーベルから大穴!イタリア美メロ・ピアノ・トリオ。ピエラヌンツィの名盤Seawardを彷彿とさせるオープニングを始め、リリカルでメランコリックな世界は理屈なく美しいです。
<3>Ronnie Lynn Patterson Trio / Freedom Fighters
Zig Zag Territoirres ZZT 080802
こういう作品は本当に聴き継がれて欲しいです。作品全体に流れる精神性の高さと哀愁がたまらなく聴く人の心に浸透します。特にキース・ジャレットが闘病後にリリースした作品で演奏していたMy wild Irish Roseの可憐さと繊細さには胸が震える思い・・。今年の疲れも癒してくれること必至。ジェニー・クラークに師事したという新進のKereckiとルイ・ムタンもグレイト!
<4>Javon Jackson / Once Upon a Melody
Palmetto Records PM2136
シンプルにド真ん中を行くワンホーン作品!アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズで頭角を現したジェイボン。最近はオルガンを入れた路線のものが多かったのですが、一大原点回帰です。エリック・リードのピアノ・トリオをバックに朗々と吹く様には貫禄も漂ってきたというもの。ソニー・ロリンズのParadoxなども歌心満点。スタンダードも数多く演奏しています。
<5>Daniele Scannapieco / Lifetime
Picanto Records PIC 011
大ブレイクHigh Five Quintetでボッソの相方をつとめるスカナピエコの最新作は、2008年ハード・バップの決定版。なんとお供するのも、ステファノ・ディ・バティスタに、フラビオ・ボルトロときて、パワー、スピード感、そして、ドライブ感、全てに満点!です。いつになくタイトでヒップなドラムを叩くアンドレ・チェカレリも素晴らしい!!
<6>Francois Corneloup / Next
Hope Street HS 10068
入荷が遅れております。2009年年始発売予定1990年代半ばには、巨匠アンリ・テキシェのグループのメンバーで活躍。ボーダレスなフィールドで、暴れ捲って来た爆裂リード奏者コルヌルーの新グループが発進!!JTベイツ、ドミニク・ピファレリといった弦奏者と咆哮するバリトン。Natoの創始者、そしてミシェル・ポルタルが仕掛けたフランス-ミネアポリス・プロジェクトのスピリッツを具現化する一団。安易な世の中へ衝撃の一撃。
<7>Caecilie Norby / Slow Fruit
Enja ENJA 9185
久々!セシリー・ノービー最新作。公私共々、最高のパートナーであるラーシュ・ダニエルソンと編んだこの作品は、ラーシュ・ヤンソンやウルフ・ワケニウスを始めとする北欧オールスター的な豪華メンバーのサポートも話題ですが、何より自然体で温かい世界が魅力!です。時を重ねて母性的なものも帯びてきた優しさ溢れるサウンド。新しい命に語りかけるM-3には大げさでなく泣けちゃいます。
<8>さがゆき渋谷毅潮先郁男 / We'll meet again
CARCO CARCO 3010
来年20周年を迎える渋谷毅氏のCARCOレーベルから届いた温もり溢れる作品。書かれた曲の美しさを、衒いもなく自然体の美しさで奏でる渋谷さんのピアノには、いつも感服なのだけど、この原案がデビュー作“DREAM”のプロデューサーであることに、また感無量になる。その縁40年。往年のファンの方はもちろん、昨今のソロ作でファンになられた方に是非聴いて欲しい一枚です。
<9>Michel Petrucciani / The Complete Dreyfus Jazz Recordings
Dreyfus FDM 36899 12/24販売開始!
ペトルチアーニが亡くなられて早くも10 年。その偉業を讃えたボックス・セットが登場しました。人生の後期を記録したDreyfusでの10 作品のCDと、2 枚のDVD。しかも1枚は未発表映像。96年Marciac Jazz Festivalでのソロ映像とアルド・ロマーノ、トニー・ペトルチアーニのインタビューも収録し、CD にも4 曲未発トラックを加えた究極のリリースです。
<10>Basso=Valdambrini Quintet
Dejavu DJV 1000027
イタリアのジャズ博士パオロ・スコッティ氏手がけるDEJAVUから遂にバッソ=ヴァルダンブリニの作品がリリース!ハード・バップ隆盛の59年、ここには、正にその粋が!全イタリア人によるグループながら、アメリカでも発売されたことも実力とセンスの証明。弾け飛ぶような勢いと、歌心が溢れる名演の数々。再発モノが多すぎてよくわからない、という方も、これは買いです!
<11>Enrico Intra / Jazz in Studio
Rearward RW126
40年余りを越えて初CD化された幻の一枚!中古市場では相場30万とも言われたこの作品、CD化に際してはEPでのみリリースされていたサンレモでの音源4トラックも収録されたのだからたまりません。エモーションとクールさを併せ持ち、かつ重厚さを湛えたピアノ・・・。実に今なお現役。デイヴ・リーブマンとの最新録音(AFMCD133)も近頃発表。その深く神秘的な音には驚きです!
