★ 1975年マルタ共和国生まれ、2000年からパリを拠点に活動するギタリスト、Sandro Zerafaの自身名義4作目となる作品。
★リヨンのコンサヴァトリーで学び、フランス生まれの名ピアニストであるLaurent Coq、そして本作にも参加しているYoni Zelnikと共演するなど、活動の中心は、一貫してヨーロッパ。
しかし、好奇心はニューヨークのコンテンポラリー･シーンにもあり、パフォーマンスはもちろん、コンポジションにおいても大きな影響を受けています。
★本作は、そんなSandroが、ウェス･モンゴメリー、ジム･ホール、グラント･グリーン、ピーター･バーンスタインといったジャズ･ギターの伝統に敬意を表しつつ、自身の感性をミックスして奏でた9 曲。魅力は、楽曲、ソロ共に、端正なメロディ感覚が息づいていること。ブラジル音楽も好きという演奏には、さりげなくも詩的な風合いが美しく響きます。特にシングル･トーンを中心にしたソロ構築と、コードのまじえ方は、ピーター･バーンスタインを筆頭にしたNYシーンの音を感じさせ、アーティストの視
野の方向が現れています。
★イスラエルからパリに拠点を移し、大活躍するYonathan Avishai, Yoni Zelnik,　キューバ出身、ジョバンニ･ミラバッシのレギュラー･トリオのメンバーでもあるLukmil Perezと、メンバーも豪華。またサックスが参加したコンテンポラリー的な3 曲もギター･カルテット演奏と鮮やかなコントラストを見せています。