★ラトル&LSOの注目コンビが放つ、豪華キャストによる2016年1月の「ペレアスとメリザンド」ライヴの登場。バービカンで「ペレアスとメリザンド」が演奏されたのは20年以上ぶりのことだったといいます。ラトルとLSO、そして豪華歌唱陣による繊細な色彩に満ちた演奏は絶賛され、現地では「LSO Liveからの(当ライヴの)発売が待ち遠しい」(The Times誌など)という評も出ていました。(当日はピーター・セラーズ演出によるセミ・ステージ形式で演奏されましたが、ここではSACD Hybrid、およびブルーレイ・オーディオでの発売となります)
★アルモンド国の王子ゴローは、迷い込んだ森で、メリザンドと名乗る不思議な女性に出会い、彼女に魅かれる。祖父である王アルケルの許しを得て、ゴローはメリザンドと結婚する。だが、メリザンドは同じ城に住んでいたゴローの弟ペレアスと次第に親交を深めていく。ゴローはペレアスとメリザンドの密会場面を目撃し嫉妬に狂ってペレアスを殺害してしまう。その時に負った、小鳥でも死なないような小さな傷によってメリザンドも死んでしまう。という物語につけたドビュッシーの官能的で繊細にしてミステリアスな音楽を、ラトルはあたたかみのあるLSOのサウンドを存分に活かして響かせています。そして豪華キャスト陣による美しい歌唱も完璧。ラトル&LSOの今後がますます楽しみでなりません。
◆レコード芸術 2018年8月号 特選盤
◆2018年度レコード・アカデミー賞 大賞銅賞 オペラ部門