East West Time Line

ケヴィン・ユーバンクスのMack Avenue 第3弾!
オーリン・エヴァンス, D.ホランド, J.ワッツ, N.ペイトンを迎えた前半
前作からのメンバーが参加した後半
キャリアの中でもハイレベルな力作といえる一作!

  • アーティスト:Kevin Eubanks
  • レーベル:MACK AVENUE RECORDS
  • 品番:MAC-1119
  • ジャンル:ジャンルジャズ
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD

TRACK LIST

Kevin Eubanks / East West Time Line

1. Time Line (6:29)
2. Watercolors (8:55)
3. Poet (7:06)
4. Carnival (4:16)
5. Something About Nothing (8:43)
6. Take The Coltrane (6:21)
7. Captain Señor Mouse (4:52)
8. Cubano Chant (4:57)
9. What's Going On (3:15)
10. My One and Only Love (7:34)

メンバー:
Tracks 1-5: Kevin Eubanks(g), Orrin Evans(p, rhodes), Dave Holland(b),
Nicholas Payton(tp), Jeff ‘Tain’ Watts(ds)
Tracks 6-10: Kevin Eubanks(g), Rene Camacho(b), Mino Cinelu(perc),
Bill Pierce(ts), Marvin ‘Smitty’ Smith(ds)

★1957年生まれのギタリスト、ケヴィン・ユーバンクスは、バークリー音楽院を卒業してニューヨークへ出るや否や、ウィントン・マルサリスがいたアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの一員として(1980〜81年)、幸先のいいスタートを切りました(メッセンジャーズにギタリストが参加したケースは非常に稀)。そして、1983年にファースト・アルバム『Guitarist』でリーダー・デビューを飾ると、1980〜90年代はGRPやブルーノートから、2000年代はInsoul Musicからコンスタントにアルバムをリリースしてきました。
他方、1995年から約15年にもわたってTV番組トゥナイト・ショウの音楽監督兼ギタリストを務めたばかりか、役者としてコメディなどもこなす多芸ぶりも発揮。「お陰でアメリカでは多くの人に自分の顔を知ってもらえたんだが、それとは引き換えに、ツアーはおろか、自分のバンドでの演奏やレコーディングでさえ、番組収録のない週末に限られていた」と本人は語っていました。
そのケヴィンが2010年にトゥナイト・ショウを辞めたのを機に、再び自身の音楽活動に力を注ぎ始めたのが、Mack Avenueの諸作品。『Zen Food』(2010年)と『The Messenger』(2012年)を発表。2015年にはスタンリー・ジョーダンとのデュオ作『Duets』も残しています。
それだけに、ケヴィンにとってMack Avenueの第3弾となった『East West Time Line』は、これまで以上に充実した内容になっています。今回の特徴は、なんと言っても前半と後半でメンバーが異なり、しかもアルバム・コンセプトが分かれている点です。
まず前半5曲は、ピアノにオーリン・エヴァンス、ベースにデイヴ・ホランド、ドラムにジェフ“テイン”ワッツ、トランペットにニコラス・ペイトンを迎え、ケヴィンのオリジナル曲で固められています。バンドが一丸となって突き進むストレートアヘッドなジャズ・チューンの1、スローの美しさにぐっとくる2と3、ギターのみならず、他のメンバーのソロも聴き応え十分の4 や5。
対して後半5曲は、前々作『Zen Food』や前作『The Messenger』にも参加していたテナー・サックスのビル・ピアース、ベースのレネ・カマチョ、ドラムのマーヴィン“スミティ”スミスの3人に、ミノ・シネルがパーカッションで参加。こちらは楽曲がすべてカヴァーで占められているという懲りよう。エリントン作でコルトレーンとの共演盤で有名な6、アコースティック・ギターで華麗に聴かせるチック・コリア&リターン・トゥ・フォーエヴァー時代の名曲の7。続く8はピアニストのレイ・ブライアントの代表曲……何を隠そうケヴィンはレイの甥っ子。さらにマーヴィン・ゲイの大ヒット作の9という意外な選曲に驚かされれば、ストレートアヘッドなジャズに仕上げたアレンジにも目を見張ります。そしてスタンダード・バラードの10で締めくくられるという、なんとも粋な構成。
これまでのケヴィンのアルバムの中でもハイ・レベルな力作となっているのは間違いなく、ギター・ファンならずとも必聴の1枚となっています!

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