エルガー:「ゲロンティアスの夢」op. 38

2010年ゼンパー・オーパー・ライヴ
コリン・デイヴィス&シュターツカペレ・ドレスデン
エルガー「ゲロンティアスの夢」

  • アーティスト:コリン・デイヴィス
  • レーベル:PROFIL
  • 品番:PH-12017
  • ジャンル:ジャンルクラシック声楽曲
  • 価格:オープン価格
  • 形態:2CD
  • その他の製品情報:ステレオ

TRACK LIST

エルガー:「ゲロンティアスの夢」op. 38

ゲロンティアス:ポール・グローヴス(テノール)
天使:サラ・コノリー(メゾ・ソプラノ)
司祭、苦悩の天使:ジョン・レリア(バス)
ドレスデン国立歌劇場合唱団
シュターツカペレ・ドレスデン
指揮:サー・コリン・デイヴィス
収録:2010年3月28日/ドレスデン、ゼンパーオーパー(ライヴ)

★エニグマ変奏曲と並ぶエルガーの代表作として知られる「ゲロンティアスの夢」は、リヒャルト・シュトラウスから絶賛されて評価が高まり、エルガーが国際的名声を得るきっかけとなった壮大なオラトリオ風の声楽曲。
 ジョン・ヘンリー・ニューマン枢機卿のテクストによる内容は、主人公ゲロンティアスが死の淵で魂の救済について天使や神と問答を繰り広げるというもので、母国の大作曲家エルガーへの熱心な取り組みで知られたサー・コリン・デイヴィスは、この作品について次のように述べています。
 「死についての音楽を書こうとすると、ふつうならレクィエムあるいは名の通った歴史上の人物の死を描くところですが、ここでは死そのものにまつわる実際のプロセスを扱っている点で独創的。まさに過去に例のないまったく新しいタイプの、真に偉大な作品なのです。」
 このたびProfilの人気シリーズ「エディション・シュターツカペレ・ドレスデン」に登場するアルバムは、コリン・デイヴィスが2010年3月にゼンパーオーパーでシュターツカペレ・ドレスデンを指揮して、エルガーの「ゲロンティアスの夢」を演奏したコンサートからのCD化となります。
 上記の言葉からもわかるように、作品に熱い共感を寄せるデイヴィスは、2005年12月にロンドン響を指揮して同曲を演奏したライヴ録音盤をすでに発表しており、当ディスクは4年あまりを経ての演奏内容ということになりますが、この間ほかにも2008年1月のボストン響との実演で同作を取り上げて成功を収めていました。
 英国出身のメゾ・ソプラノ、サラ・コノリーは、そのデイヴィスのボストン公演に参加していたひとりで、ここでも引き続き天使役に起用されています。ちなみに、コノリーはアンドルー・デイヴィス指揮BBC響盤(2014年)における同名役の歌唱も記憶にあたらしいところです。
 ゲロンティアス役のポール・グローヴスは、エルダー指揮ハレ管盤(2008年)でも表題役を務めた米国出身のテノール。グローヴスはまた、同じ2010/11 年のシーズンにエジンバラ国際音楽祭におけるゲロンティアス役でも評判を取ったという具合にキャストは万全で、ここにデイヴィスの思い描くドラマ作りに欠かせない顔ぶれが揃ったといってよいでしょう。
 コリン・デイヴィスとシュターツカペレ・ドレスデンの顔合わせによるエルガーと聞いて真っ先に思い浮かぶのが、1998年の交響曲第1番ライヴ。そこではデイヴィスが尋常ではないテンションの高さで、名門ドレスデンより空前絶後のとてつもない響きを引き出して、熱心なファンの間では語り草となっていたものでした。
 ここでもまたエルガーらしい気高くもやさしくせつない音楽を破格のスケールで聴かせてくれるのではないかとおもわれます。

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