『夜明け』ミューリー&グラス

ペッカ・クーシスト&ノルウェー室内管弦楽団、注目の新譜は
アメリカ注目の作曲家ミューリー『縮小』と
フィリップ・グラスの『果樹園』『ミシマ』

  • アーティスト:ペッカ・クーシスト、ノルウェー室内管弦楽団
  • レーベル:PENTATONE
  • 品番:PTC-5186745
  • ジャンル:ジャンルクラシック協奏曲現代音楽
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD
  • その他の製品情報:DDD
  • 収録時間:47:51

TRACK LIST

『夜明け』

①ニコ・ミューリー(1981-):『Shrink(縮小)』~ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲のための【世界初録音】
②フィリップ・グラス(1937-):『The Orchard(果樹園)』(《The Screens(画面)》(1989)から)~ヴァイオリンとピアノのための*
③グラス(ペッカ・クーシスト編曲):弦楽四重奏曲第3番《Mishima(ミシマ)》~弦楽オーケストラのための

ペッカ・クーシスト(ヴァイオリン)
ノルウェー室内管弦楽団
ニコ・ミューリー(ピアノ)*

録音:2020年10月/ヤール教会(バールム、ノルウェー)、Reservoire(ニューヨーク)(ミューリー)*/Sonic Pump(ヘルシンキ)(クーシスト)*
制作・録音・編集:ヨルン・ペーデシェン
録音:ジェームズ・ヨースト(ミューリー)*/ミーカ・フットゥネン(クーシスト)*

★ペッカ・クーシスト(1976-)が、フィンランドのプレーヤーとして初めてシベリウス国際ヴァイオリン・コンクールの第1位に選ばれたのは1995年でした。これをきっかけに彼の活躍が始まり、各国のオーケストラへの客演や器楽奏者と共演を重ね、フィンランドを代表するヴァイオリニストのひとりとして人気を集めました。その間、彼は、兄ヤーコと共同で芸術監督として室内楽音楽祭を運営、ジャズ・ピアニストのイーロ・ランタラやフォークミュージシャンのアンナ=マリ・カハラをはじめとする他ジャンルの音楽家たちと交流。自身の「芸術」の幅と奥行きを広げる活動を積極的に行いました。アメリカの作曲家ニコ・ミューリー(1981-)と彼のコラボレーションは、2010年ごろ、ミューリーがテノールとヴァイオリンと弦楽のために書いた《Impossible Things》から始まりました。「まれに見る芸術的技法をもったクリエーターという世評を耳にしていた彼との仕事は、心を揺り動かす、楽しい経験だった」とクーシストは言い、その後の継続的な共同作業につながっていきました。
★ペッカ・クーシストが2021年から芸術監督を務めるノルウェー室内管弦楽団との初めての録音『夜明け(First Light)』では、彼とミューリーとのコラボレーションの成果が示されます。このアルバムで演奏されるのは、「アメリカのミニマリズムが、イギリスの合唱の伝統、フランスの色彩とテクスチュアの美の強調、長い息遣いと空気のような感覚と融合した」(アンドルー・メラー)ミューリーの作品と、彼がジュリアード音楽院でアシスタントを務めたことのあるフィリップ・グラス(1937-)の作品です。ミューリーの《Shrink(縮小)》は、2019年の遅い時期、「この10年の音楽といたずら心が頂点に達した」(クーシスト)ころに「ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲」として作られました。「居場所のない、追い払われた」感覚の「音程」〈Ninths(9度)〉、「遅く、張り詰めた」〈Sixths(6度)〉と「速く、神経質、散発的な」〈Turns(ターン)〉の3楽章の音楽です。
★フィリップ・グラスの2曲は、いずれも「ポストミニマル」の作品です。弦楽四重奏曲第3番《Mishima(ミシマ)》は、ポール・シュレーダー監督が三島由紀夫を題材にして撮った1985年の映画『Mishima: A Life in Four Chap-ters』のために書いた音楽に基づいて作曲されました。〈1957: Award Montage(1957年:アウォード・モンタージュ)〉〈November 25: Ichigaya(11月25日:市ヶ谷)〉〈Grandmother and Kimitake(祖母と公威)〉〈1962: Body Building(1962年:ボディビル)〉〈Blood Oath(血の盟約)〉〈Mishima - Closing(三島 – 終結)〉。作曲家でもあるクーシストが、ミューリーを通じて出会ったフィリップ・グラスの音楽に敬意を払いながら手がけた「弦楽オーケストラの版」による録音です。
★ヴァイオリンとピアノのための《The Orchard(果樹園)》は、ジャン・ジュネの劇『The Screens(画面)』(原題 “Les Paravents”)が、1989年、ミネアポリスのガスリー劇場でジョアン・アカライティスの演出で上演された際、グラスがガンビアのフォダイ・ムサ・ストと共同で作曲した音楽の1曲です。ミューリーとクーシストのグラスへの感謝の印として選ばれ、「COVID-19 の2010年の習慣」にしたがい、二人が、ニューヨークとヘルシンキの間で長距離録音して収録されました。

0827949074561

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