相違/現在地【Difference/Location】 (流通限定仕様)

ジャズシーンでの台風の目となる大注目作品が遂に登場!
菊地成孔各プロジェクトでの活動など若手筆頭格のドラマー=秋元修
彼の記念すべき初リーダー作はジャズとアンビエントを美しく混ぜ合わせた大傑作です!

  • アーティスト:秋元修
  • レーベル:UPLIFT JAZZ RECORDS
  • 品番:UJRF-20015
  • ジャンル:ジャンルジャズ
  • 価格:¥2,200 (税込)
  • 形態:2CD

TRACK LIST

秋元修 / 相違/現在地【Difference/Location】 (流通限定仕様)

[Disc 1]
1. 鬼ごっこ
2. 中光度赤色航空障害灯
3. take me somewhere nice
4. 行雨
5. Loran-C
6. GPS feat. 谷王 a.k.a 大谷能生, ermhoi

[Disc 2 : 流通限定CD]
1. こっご鬼 feat. 谷王 a.k.a 大谷能生
2. 燈
3. take me somewhere nice (dark ver)
4. 浸透
5. 橙
6. GPS feat. 谷王 a.k.a 大谷能生, ermhoi, with 入江陽, 水谷浩章(from Tipographica)

メンバー:
秋元 修 (ds), 堀 京太郎 (tp), 福田 雄也 (g), 國武 晏吏 (g, electronics, mixing), 谷王 a.k.a 大谷能生 (microphone controller, CDJ on 1-1, 1-6, 2-1, 2-6), ermhoi (vo on 1-6 & 2-6), 古木 佳祐(b on 1-6), A/scen-sion (vo, microphone controller on 1-6 & 2-6),
メイビー家無(microphone controller on 1-6), Siri (reading on 1-6 & 2-6), 水谷 浩章(b on 2-6), 入江 陽 (microphone controller on 2-6).

本当にリズムを聴いているドラマーは、結局アンビエントまで行くと思う。単なる逆張りや悟りの類ではなく、アンビエントの中にこそ無限個のリズムが存在し、発生するので、これは一種の自明だ。しかし、その事を実作、しかも自分のリーダー作で表現できるドラマーは、取り敢えず現状では秋元修しかいないと思う。とても趣味が良い───菊地成孔(DC/PRG主幹)

■若手筆頭格の俊英ドラマー=秋元修による初のリーダー作にして大傑作が登場!
■今なお突き進む現代ジャズが刷新したもののひとつが「リズム」。それを明示するかのように、世界各地から新しく瑞々しいリズムの感性を持ったドラム奏者が続出しています。そしてそれは日本でも同様…石若駿、横山和明、伊吹文裕など素晴らしい技術と表現力を併せ持つドラマーが活躍している中、本作の主役である秋元修は一際目を引く存在です。洗足学園音楽大学のジャズコースを首席卒業という輝かしい経歴の一方で、デスメタルバンドへの参加や、aikoの"カブトムシ"を4拍7連7拍子でドラム演奏した動画(著作権の問題で泣く泣く削除)を公開するなど、振れ幅・多彩さ・ユニークさを併せ持つ演奏家でもあります。そしてそれは菊地成孔が率いる各プロジェクト───DC/PRGやSong-XXへの参加でさらに顕著になりました。
■そんな才気溢れる彼が遂にリーダー作を発表!の時点で色めき立ちますが…記念すべき本作で彼が着目したのはなんと「アンビエント」。一見"リズムが不在である"音楽性は最もドラマーとは縁遠いように感じますが、(楽器こそ違うものの)濱瀬元彦が一時期アンビエントに傾倒していた例や、昨今の電子音響の潮流に日本のアンビエントの再評価が大きく関係していることから、彼が極めて先進的な感性の持ち主であることを窺い知ることができるでしょう。
■「ジャズドラマーが創造するアンビエント」として、本作は生楽器を主に使用してアンビエンスを構築/部分的にエフェクトやポストプロダクションを加えることで楽曲が構築されました。その特徴はリーディングをバックに繰り広げられる音響的な役割のドラムが耳を引く冒頭①から全開です。続く②や③(元ネタが分かる人も少なからずいることでしょう)では時間の感覚が弛緩していくようなECM的な感覚を交えながら、一定量以上に熱を上げきらないことを徹底した演奏が敢えて為されています。続く④はインタープレイによるモチーフの集積から終盤の環境音へと繋げ、⑤はよりエフェクトとポストプロダクションによる音響処理のされたギターの細やかな逸品。そして哀切とヒップホップマナーの名曲であるラスト⑥…ここでの絶妙な打点が織りなすグルーヴからは彼のドラマーとしての才が明確に伝わってくることでしょう。
■さらに本作には本編の楽曲群を再構築したディスク2も付属!本編のリワーク集/リアレンジ集に当たるこちらですが、これをただのボーナストラック的な扱いにしてはなりません。ここではよりポストプロダクションが重視され、これまたアンビエントと深く関係してくるノイズ色が色濃いのも特徴。ここからも彼がエレクトロニカ以降の電子音楽をきちんと消化してきたことがよく分かります。
■多彩なゲストにも注目です。Black Boboiにて新たなインディシーンの最前線に位置する一方、坪口昌恭率いるOrtanceや石若駿の『Songbook』への客演なども記憶に新しいシンガー=ermhoiが参加!さらには菊地成孔の盟友である音楽家/文筆家である異彩・大谷能男がラッパー名義である谷王として参加、その艶のある声で本作を渋く、どこかロマンチックに色付けしています。その他、ジャズやR&B/ヒップホップなど多彩なアプローチを見せ続ける底知れぬSSW入江陽や、菊地成孔や坪口昌恭の盟友である名手=水谷浩章までもが参加!
■「ドラマー」としての側面よりも「音楽家」としての秋元の側面が全面的に表出した本作。かつそれが極めてエッジーな内容であり、多彩な音楽表現を呑み込みながら自身で消化した作品であることは非常に重要です。この作品が現代ジャズの面白さの何もかもを雄弁に語ってくれています。それを聴き逃してはなりません。

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