OPEN RADIO

仲野麻紀、初の完全インストソロアルバム
サックス、メタルクラリネット、ピアノ、シンセ、民族楽器を自在に操り
文学作品にインスパイアされたオリジナル曲を自身のネットラジオDJ風にお届け
渡仏20年の節目に放つ究極の記念碑的作品

  • アーティスト:仲野麻紀
  • レーベル:NADJA 21
  • 品番:KKJ-169
  • 国内盤:(国内仕様)
  • ジャンル:ジャンルジャズ
  • 価格:¥2,860 (税込)
  • 形態:CD
  • その他の製品情報:ディジパック仕様
  • 付属品:輸入盤・日本語帯・解説付

TRACK LIST

仲野麻紀 / OPEN RADIO

01 Trilce -vers Fontainebleau- (César Vallejo) (1:21) トリルセ-フォンテーヌブローへ- (セサル・バジェッホ)
02 The cost of living (Arundhati Roy) (1:29) わたしの愛したインド (アルンダティ・ロイ)
03 L’arbre des voyageurs (Tristan Tzara) (2:58) 旅人たちの樹 (トリスタン・ツァラ)
04 Duhont’ar ar mane (4:32) (ブルターニュ伝統曲)
05 L'étoile et la fête / Hoshi to Matsuri (Yasushi Inoue) (0:22) 星と祭 (井上靖)
06 Impressions d'Afrique (Raymond Roussel) (2:35) アフリカの印象 (レーモン・ルーセル)
07 À cor et à cri (Michel Leiris) (3:20) 角笛と叫び (ミシェル・レリス)
08 The doors of perception (Aldous Huxley) (2:53) 知覚の扉 (オルダス・ハスクレー)
09 Larme invisible / Mienai Namida (Eisuke Wakamatsu) (2:44) 見えない涙 (若松英輔)
10 La voix du vent (Fujiko Otani) (4:24) 風の声 (大谷藤子)
11 Peau noire、masques blancs (Frantz Fanon) (1:47) 黒い肌、白い仮面 (フランツ・ファノン)
12 Onmyoji (Baku Yumemakura) (3:16) 陰陽師 (夢枕獏)
13 La Mer aux arbres morts / Karekinada (Kenji Nakagami) (2:14) 枯木灘 (中上健次)
14 Analogique Maladroit (3:23) 不器用なアナログ
15 Trilce -vers Susukawa- (César Vallejo) (0:44) トリルセ-煤川へ- (セサル・バジェホ)
16 ボーナストラック  

仲野麻紀ソロ
(アルトサックス/メタルクラリネット/アルトクラリネット/ピアノ/フィールドレコーディング/シンセサイザー/ヴォイス/ターリジャ/シェケレ/波紋音/バカラクリスタルグラス/ウドゥ/カリンバ/バラフォン)
2020-2021 フランス/ブルターニュ

★仲野麻紀 初の完全ソロアルバム!
★サックス、メタルクラリネット、ヴォイス、アナログシンセ、民族楽器 etc... 2017年から自身がはじめたネットラジオ openradio のアイデアをそのままアルバムとして構成。ただし選曲は全曲仲野麻紀によるオリジナルサウンド + 演奏。 完全インストソロ、多重録音の醍醐味、フィールドレコーディング、エフェクター使用等、 サックス奏者のソロアルバムとしては唯一無二の音世界。 曲名は一曲ブルターニュの伝統曲を除いてインスプレーションを受けた書籍作品名を使用。渡仏20年目、今まで多方面で演奏を展開してきた仲野による究極のソロ活動記念碑的作品となった。
★ライナー執筆は盛岡在住サックス、ギター他多楽器即興演奏主義者、金野 “onnyk” 吉晃。

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Artist

【仲野麻紀プロフィール】
★1977年生まれ。2001年渡仏。自然発生的な即興、エリック・サティの楽曲を取り入れた演奏からなるユニットKy [キィ] での演奏の傍ら、多国籍バンド、バラ・デー (Bala Dée)、ロマのインプロヴァイザーRaymond Boni、モロッコスーフィー教団楽士+フリージャズプロジェクト、ピアニストStephane Tsapis ステファン・ツァピス等と活動。
★2009年から音楽レーベル、コンサートの企画・招聘を行うopenmusicを主宰。2013年にブルキナファソの葬送儀礼楽師 Kaba-kô 日本公演プロデュース。レバノンのラッパーRayes Bek (a.k,a/Wael Koudaih)、盲目のウード奏者Mustafa Said、シリア人フルート奏者Naissam Jalalなど様々な音楽的背景をもつミュージシャンを日本に招聘。
★フランスにてアソシエーションArt et Cultures Symbiose(芸術・文化の共生)を設立。作家・ドリアン助川、発酵デザイナー・小倉ヒラク、作家・夢枕獏、庭師・石川佳など欧州で日本文化紹介の講演・ワークショップをプロデゥース。音の生まれる空間、トラッドミュージシャンたちとの演奏を綴った「旅する音楽」(せりか書房2016年)で第4回鉄犬ヘテロトピア文学賞受賞。さまざまな場所で演奏行脚中。ふらんす俳句会友。けいそうビブリオフィルにて、「ごはんをつくる場所には音楽が鳴っていた」連載中。https://keisobiblio.com/
仲野麻紀 web site https://makinakano.mystrikingly.com/
Twitter (咳をしても一人) https://twitter.com/momo_sax_
Twitter (openmusic) https://twitter.com/openmusic_jp

【ディスコグラフィー】
2006 「Rossignol-ナイチンゲール-」Riko Goto (P), Maki Nakano (Sax, M.C) [Ohrai Record]
2007 「Naissenciel-ネッソンシエル-」Ky :Yann Pittard (G, Oud, Fx), Thomas Ballarini (Perc). Maki Nakano (Sax, M.C) [Ohrai Record]
2008 「Dance de Travers-ゆがんだ踊り-」Ky
2009 「Enishi-縁-」Raymond Boni (G), Bastien Boni (B), Makoto Sato (Ds), Maki Nakano (Sax) [OhraiRecord]
2009 「Chanson muettes et musique barvard -無口なうたとおしゃべりなん音楽 」Ky [openmusic]
2010 「Musique Vagabonds -旅する音楽-」Ky [openmusic]
2011 「Out Of Place」Ky+Bala Dee [openmusic]
2011 「Onmyoji -陰陽師」Ky [openmusic]
2012 「Musique pour quatre mains et une bouche-四つの手とひとつの口のための音楽」[openmusic]
2014 「De l’usage du sextoy en temps de crises 危機的時代におけるセックストーイの使い方」[openmusic]
2016 「Desespoir agreabel -心地よい絶望」Ky (OTTAVA)
2018 「Anthology vol.1 L’autre face de la lune アンソロジーvol.1 月の裏側」Maki Nakano [Plancton]
2020 「Cyrcles -サyクルズ-」Ky + Nicolas Pfeiffer (B), Mogan Cornebert (Ds) [openmuic]
2021 「Music for low-budget movies」Yann Pittard + Ky [openmusic]
その他参加アルバム:
・モロッコスーフィー教団 Hamadcha +ARBF フリージャズオーケストラ (5枚)
・フレンチポップグループ JeanFrançoiZe
・「Perspectivism 」笹久保伸

Topics

【ライヴ情報】
2022年
4月29日 朝倉 ギャラリーコバコ
8月26日 山形 鶴岡
8月27日 山形 月山
9月3日 東京 西徳寺 (共演:玉川奈々福 :浪曲 / 安聖民:パンソリ)
9月18日 名古屋 ちくさ座
10月16日 東京 赤城神社 (共演: 杵屋浅吉 長唄三味線方)
10月22日 岡山 勝山文化往来館ひしお

【ラジオ出演】
2022年
3月13日(日)Inter FM song x radio "old and new dreams" パーソナリティー仲野麻紀

【コメント】
「これはフォーク・ミュージックのメロディ?そうだとしたらどこのものでしょう?ダンス・ミュージックではないけれど、体を動かしたくなるような刺激を脳細胞に送るものです。そしてこのゆったりした雰囲気は流れているだけで嬉しくなるもので、ステイ・ホームの日々を過ごしやすくしてくれる音楽です。」
ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

「仲野麻紀は「音」の人であり「旅」の人であり「言葉=思索」の人である。音と旅と言葉は彼女の中で互いを喚起し、響きあう。そして、その共鳴体としてたくさんの作品が生み出されてきた。旅の途上で言葉が紡がれ(思索し)、音になる。言葉は彼女の精神、旅は血、音は肉だ。そういう意味でも、2017年から旅の先々で作り続けてきた音楽+語りのネットラジオ番組「openradio」は仲野自身そのものであり、その番組をアルバム化したような本作は表現者としての彼女の裸体だとも言えるだろう。演奏はすべて本人だけの多重録音。曲名は、インスピレイションを受けた本のタイトルをそのまま借用。ブリッジ的に入るインティメットなモノローグ。そして、これこそが今の私だと静かに、しかし誇らしげに語っているようなジャケット。仲野麻紀という音楽家=旅人=思索者の肌の温もりが、脈動が生々しく伝わってくる、そんなエロティックな作品だ。ここに仲野は、表現者としての自身の哲学と行方を再確認しつつ、新たな一歩を記した。」
松山晋也(音楽評論家)

「伝統も創造も涸渇し、商品化の食い散らしだけが溢れる現代の音の荒野、そこで人は音楽をどう作れるのか、音や声を蘇生できるのか、そんな課題に麻紀さんはこのノマッド振りで応えている。
音はそれぞれの土地、人、空気の中から生き返る、糧は土地だということですね。ノマッドは土地を漂流するだけでなく、その土地・土地で糧をうる・糧を返すということかな。アメリカインディアンの末裔みたい。
それがpublique(誰にも属さず万人に開かれた)な音楽ということ。」
西谷修 (哲学者)

「昔、ラジオから流れる見知らぬ異国の調べは新しい世界へと繋がる扉のようだった。仲野麻紀がパーソナリティーとして語り、ミュージシャンとして音楽を奏で、時も国境も越えて誘う。旅をするように聴ける…なんと贅沢で魅惑的…
開けゴマ!ならぬ、いざ、OPEN RARIO!」
正木なお (アートディレクター)

「音による鮮やかな文芸の世界。
土地、人、ことばの還流からたちのぼる高雅な香りに満ちたOPEN RADIOは、
あなたをまた新たな旅の時空に誘うことになるだろう。」
川瀬慈(文化人類学者)

「そもそも、サックスの音色が優しく艶やかで。
それぞれの音楽が色々な文学や詩からInspireされているのでその特殊な通路を探すだけでも楽しく。この詩のどこが麻紀さんの抒情を刺激して、何が引き出されたのか、と。
サックスの音色はこんなにも豊かなのだなぁ、と、聞きながら日々発見です。」
稲葉俊郎(軽井沢病院 副院長)

「本を読むことは旅をすることと言っても過言ではない。様々な国や時代、人と出会い、その人の言葉に触れ、自分が変容する。『OPEN RADIO』は仲野さんのフィルターを通して演奏される文学だ。こんな文学との出会いは初めてだった。二曲目、静けさの中にも凛とした力強さを感じさせるピアノの演奏と共にナビゲーションが始まる。曲名は「わたしの愛したインド」。
インドに纏わる本なのだということはタイトルから予想できるが、インド音楽をイメージさせるメロディではない。一体どんな本なのだろうか。気になって調べてみると、アルンダティ・ロイというインド人女性作家が、ナルマダ川のダム建設と核兵器開発という、インドが抱える二つの病弊を暴くという社会的な問題にアプローチしたルポルタージュだった。他にも多くの著書があり、直感的にこの人の書いたものを読まなければと思った。そして店用にも仕入れることにした。
音楽に変換された文学は、解放されたラジオの電波に乗って、こうして僕の元へと届いた。そしてひとつの曲から、ひとつの地方の小さな書店に一冊本が置かれることになった。『わたしの愛したインド』はこれから誰の手に渡り、その人の人生にどんな影響を与えることになるだろう。
“「さて、わたしたちの未来は肯定できるものになっているでしょうか」”
仲野さんはこう問いかける。未来は誰にも分からない。だが、こうして人々は確かにお互いに影響を与え合うことができるのだということを僕は体感した。
モリテツヤ (汽水空港)

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