12の初演作品

ピアノの特徴を活かし
さまざまなスタイルで書かれた
フィンランドの12の初演作品

  • アーティスト:ヴィッレ・ハウタカンガス
  • レーベル:ALBA
  • 品番:ABCD-519
  • ジャンル:ジャンルクラシック現代音楽
  • 価格:オープン価格
  • 形態:2CD
  • 収録時間:CD1:43:09 CD2:39:08

TRACK LIST

12の初演作品

[Disc 1]
セシーリア・ダムストレム(1988–): Epitaph(墓碑銘)(2018)
イラリ・ラークソ(1952–): Häivä(におい)(2017)
マティルダ・セッパラ(1993–): Inner(内部の)(ピアノとエレクトロニクスのための)
ペトリ・ニエミネン(1965–) : Aleppo2017(アレッポ2017)
ローペ・マエンパー(1990–): Kolloidi(コロイド)(2018)
パーヴォ・コルピヤーッコ(1977–): Last Night It Was Visited By Laura Palmer(昨夜、ローラ・パーマーが訪ねてきた)
[Disc 2]
ヤンネ・サルメンカンガス(1984–): Fractum(裂け目)
トゥオマス・トゥラリアゴ(1979–): Somber(薄暗い)(2017)
ミンナ・レイノネン(1977–): Rememoro(私は覚えている)(2018)
ヘンリ・ソッカ(1989–): Völjy(オイル)(2018)
ヤミ・キアント(1991–): Häviöjuhlat(喪失祝い)(2019)
ヨンネ・ヴァルトネン(1976–): 14.4k Handshake(14.4k ハンドシェイク) 


ヴィッレ・ハウタカンガス(ピアノ)
[楽器 Piano: Steinway D/Yamaha C3 Silent]
ライヴ・エレクトロニクス:テロ・コスキ
ディジタル・ピアノサウンド:ヨンネ・ヴァルトネン

録音:2021年7月24日–28日 タンペレホール、小ホール(タンペレ、フィンランド)
制作・録音エンジニア・編集・マスタリング:マルック・ヴェイヨンスオ

★『12の初演作品(12 Premieres)』は、フィンランドのピアニスト、ヴィッレ・ハウタカンガス Ville Hau-takangas(1978–)によって企画されたプロジェクトです。彼が、フィンランド文化財団のピルカンマー行政区基金を受け、5分程度の演奏時間の曲を12人の作曲家に委嘱、寄せられた作品を2019年から2021年にかけて3回のコンサートで演奏しました。委嘱を受けた作曲家のほとんどはタンペレ応用科学大学(TAMK)や前身の学校で学んだということで繋がり、何人かはヨウニ・カイパイネンのクラスの学生だったという共通点をもっています。
★12の作品は、広い音のレンジ、ダイナミックスの大きさ、ポリフォニー、クラスターにみられるような音の塊による表現の可能性など、ピアノの特徴を活かし、さまざまなスタイルで書かれています。セシーリア・ダムストレム Cecilia Damström の《Epitaph(墓碑銘)》は、彼女の師であり友人だったヨウニ・カイパイネン(1956–2015)を追悼した作品。イラリ・ラークソ Ilari Laakso の《Häivä(におい)》は、スペインの港町カディスの大聖堂前広場からインスピレーションを得て作曲されました。ピアノの「内部の音」をエレクトロニクスによって増幅、拡大して「マジックボックス」の中心を探ったマティルダ・セッパラ Matilda Seppälä の《Inner(内部の)》。ペトリ・ニエミネン Petri Nieminen が、戦争の苦痛と怒りに対して感情が昂ったまま書いた《Aleppo2017(アレッポ2017)》。ローペ・マエンパー Roope Mäenpää が「木と森の間の不思議な作用」に触発されたという《Kolloidi(コロイド)》。パーヴォ・コルピヤーッコ Paave Korpijaakko の《Last Night It Was Visited By Laura Palmer(昨夜、ローラ・パーマーが訪ねてきた)》は、デイヴィッド・リンチ監督の『ツイン・ピークス』の「夢想のロジック」がインスピレーションになった作品です。
★ヤンネ・サルメンカンガス Janne Salmenkangas は、蜘蛛の巣から音楽の構造のアイデアを得て《Fractum(裂け目)》を作曲。トゥオマス・トゥラリアゴ Tuomas Turriago の「短調のややメランコリックな調性にラテンのリズムとジャズ感覚を織りこんだ」《Somber(薄暗い)》。ミンナ・レイノネンMinna Leinonen が《Rememoro(私は覚えている)》を作曲したのは、記憶喪失になった家族の回想録を書いている時だったといいます。ヘンリ・ソッカ Henri Sokka の「明るく楽しい」《Völjy(オイル)》。ヤミ・キアント Jami Kianto の「矛盾した表現」《Häviöjuhlat(喪失祝い)》。《14.4k Handshake(14.4k ハンドシェイク)》は、作曲者ヨンネ・ヴァルトネン Jonne Valtonen 自身が「ディジタル・ピアノサウンド」を手がけた作品です。
★ヴィッレ・ハウタカンガス(1978–)は、ラプアのカウハヤルヴィ生まれ。ピルカンマー応用科学大学とハンス・アイスラー音楽大学ベルリンでマルッティ・ラウディオ、ラウリ・ヴァインマー、ゲオルク・サヴァに学び、リーサ・ポホヨラ、テッポ・コイヴィストたちにも師事しました。2002年からタンペレ・フィルハーモニック管弦楽団で演奏し、タンペレ音楽院とタンペレ応用科学大学に伴奏ピアニストとして勤めています。現代音楽アンサンブル「タンペレロー TampereRaw」に参加、フリーランスの写真家としても活動しています。

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