★フランス出身のソプラノ/アルトサックス奏者エミール・パリジャン率いるカルテットの約５年ぶりとなる最新アルバム『Let Them Cook』がACT MUSICよりCD/LP 180g重量盤にてリリース。
★今作『Let Them Cook』では、結成して20年が経ったカルテットの、ジャズ/クラシックをはじめとした音楽性と、そこから派生したコンテンポラリーサウンドからロック、エレクトロニカ、シャンソンの性質を活かしたサウンドが凝縮されており、レッテルを破り、壁を壊し、自分たちがどこに向かっているのかを提示した一枚となっている。
★カルテットは、2019年にリリースした前作『Double Screening』のツアー終盤で、試行錯誤しながら完全なアコースティック・サウンドからエレクトロニクスを取り入れたサウンドに移行した。この試みはバンドのDNAを汚すことなく、むしろエレクトロニック・サウンドが彼らの音楽を刺激することになった。エレクトロニクス機器は、今作に収録されている楽曲のストーリーに明らかに付加的であり、音の行間を含むすべてが見事に調和している。サックス、ピアノ、ベース、ドラムの古典的なジャズ・カルテットからどう脱却するのか、という難題に対して彼らはその答えを見つけようとしている。かつて、ジョン・コルトレーンやウェイン・ショーターのグループがやったことを、やり直すことに意味を感じていない革新的なエミール・パリジャンの神髄がこの作品に詰まっている。