ウロ・クリグル:合唱曲「液体が変化する」

様々なジャンルの音楽を吸収してきた
エストニアの注目作曲家ウロ・クリグルの合唱作品集!

  • アーティスト:エストニア・フィルハーモニック室内合唱団、カスパルス・プトニンシュ
  • レーベル:BIS
  • 品番:BIS SA-2590
  • ジャンル:ジャンルクラシック声楽曲
  • 価格:オープン価格
  • 形態:SACD Hybrid
  • その他の製品情報:DSD 5.0 Surround sound マルチチャンネル BIS ecopak
  • 収録時間:65:49

TRACK LIST

『liquid turns(液体が変化する) - ウロ・クリグル 合唱作品集』

ウロ・クリグル(1978-):
①「水は(Vesi ise)」~合唱とエレクトロニクスのための(2015)
②「湖は荒れ始めた(And the Sea Arose)」~合唱と弦楽のための(2019)*
③「だが、常に上を向け(Aga vaata aina üles)」~アカペラ合唱のための(2019)
④「液体が変化する(liquid turns)」~合唱とエレクトロニクスのための(2020)

エストニア・フィルハーモニック室内合唱団
タリン室内管弦楽団 *

カスパルス・プトニンシュ(指揮)
セッション録音:2021年8月16-21日/メソジスト教会(タリン、エストニア)

★SACDハイブリッド盤。タリン生まれのウロ・クリグル(1978-)は、活気に満ちたダイナミックな表現の音楽で注目され、21世紀エストニアの音楽を作曲家として注目されています。彼はロックとジャズ・アンサンブルのキーボード・プレーヤーとアレンジャーを10代で経験した後、エストニア音楽アカデミーとウィーン国立音楽大学で学びました。ジャズ、ポスト・ミニマリズム、ソノリズムなどの影響も受けた広い領域の技法と語法による作品を発表。国内とドイツ、オーストリア、チェコ、ラトビア、ウクライナといった各国の音楽祭で演奏されてきました。クリグルは、今も、実験的音楽グループとロックバンドのメンバーとして活動しています。
★このアルバムの3つの曲は、クリグルがエストニア・フィルハーモニック室内合唱団のコンポーザー・イン・レジデンスだった2019年から2020年の間に作曲された作品です。3作は、共通のコンセプト(「水」「光」「霊」)と音楽素材のリサイクルという点で繋がる「三部作」とみなされ、エストニア・フィルハーモニック室内合唱団と指揮者プトニンシュ(1966-)のために彼が初めて作曲した《Vesi ise(水は)》は、共通する「旅」への「前奏曲」の役割を担っています。
★《Vesi ise(水は)》は、作曲者のクリグルが「瞑想習慣とコンサート・ミュージックの中間領域に位置する」と語る作品です。エストニア・フィルハーモニック室内合唱団の委嘱を受け、特定のテクストのないまま作曲され、初演の数週間前になって、エストニアのシュルレアリスム詩人、イルマル・ラーバン(1921-2000)の詩が歌詞として追加されました。
★《And the Sea Arose(湖は荒れ始めた)》は、「水」「イエス」「聖ペテロ」を主役とする「小劇」を思わせる作品です。『ヨハネによる福音書』(6章18節)(「強い風が吹いて、湖は荒れ始めた」)と『マタイによる福音書』(14章29節–32節)をヘディ・ロスマ Hedi Rosma が編集した英語のテクストが使われています。
★《Aga vaata aina üles(だが、常に上を向け)》は、「われわれを囲む物理的世界とわれわれの内にある哲学的世界を結ぶ」をコンセプトにエストニアの哲学者ウク・マシング Uku Masing の『Vaatlusi maailmale eoloogi seisukohalt(神学者の視点による世界の観察)』の文章をヘディ・ロスマがアセンブルしたテクストが歌われます。〈Hingamisi(呼吸)〉〈Öö on pime(夜は暗い)〉〈Puud aina kasvavad(木々は育つ)〉〈Ainuski pilv ei tule tagasi(雲は戻らない)〉〈Lahkuda onnidest (小屋を離れろ)〉〈Kui canasta räägiti tuulest(むかし風のことを話したとき)〉の6楽章の作品です。
★《liquid turns(液体が変化する)》は、この2つの作品のテクストと音楽の断片を抽出して「新たな全体」として再創造した作品です。IRCAM とエストニア・フィルハーモニック室内合唱団の委嘱で作曲され、「液体が変化する - 融解と凝固」を表す「凍った川のフィールド・レコーディング」と「氷の溶ける音と水の凍る音の録音」を素材とするコンピューター・ミュージック・デザインを IRCAM のカルロ・ラウレンツィが担当しました。

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