カーザ

ブラジルの鍵盤奏者=チアゴ・フルゴリによる大傑作が登場、
現代の感性が創造した「冷えた」ジャズの極点の響きがここに!
解説は荘子it (Dos Monos)が担当!

  • アーティスト:チアゴ・フルゴリ・アンサンブル
  • レーベル:KING INTERNATIONAL
  • 品番:KKJ-9002
  • 国内盤:(国内企画)
  • ジャンル:ジャンルジャズ
  • 価格:¥2,500 (税込)
  • 形態:CD
  • 付属品:日本語帯・解説付

TRACK LIST

チアゴ・フルゴリ・アンサンブル / カーザ

1. De Casa
2. Longe
3. Árvore
4. Não Lugares
5. Sal das Ondas
6. Estrada
7. Pra Casa
8. Água Doce
9. De Casa / Longe (Live @ Espaço Musical)

Produced, edited and mixed by Tiago Frúgoli.
Mastered by Carlos "Cacá" Lima.
Recorded at YB Estúdios on January 19th and 28th, 2017, by Carlos "Cacá" Lima, João Rizk
and João Antunes.
Additional recordings at Sala de Perigo by Tiago Frúgoli and at MusicAHolic by Vitor Cabral.
Except for "Água Doce", recorded live at Pico on November 11th, 2017,
and "De Casa / Longe (Live @ Espaço)" – recorded live at Espaço Musical on May 5th, 2018.
Live tracks recorded, mixed and mastered by Frederico Pacheco.
Original design & layout by Tawfiq Mardini
Mixed media art by Sisse Lee
Executive Producers: Tiago Frúgoli & Kenny / Fresh Selects

メンバー:
Tiago Frúgoli (key), Noa Stroeter (b), João Fideles (ds), Vitor Cabral (ds on 1), Marcelo Miranda (rhodes), Valério (Kalimba), Vitor Cabral (atabaque, ds, clapping, caxixi), Eduardo Camargo (g on 9).

現代の音楽シーンの大きな流れに飲まれない、そして、次はいったいいつ新作を出すのかも分からなそうな彼の作品が、ひとまず僕の手元に届くことの幸福は、孤島に隠遁するような心を、南米産の決して高価ではないが非常に美味なグレートヴィンテージのワインが、未開栓のまま浜辺に流れ着いたようにして、潤し、酔わせる───荘子it (Dos Monos)

■ブラジルの鍵盤奏者=チアゴ・フルゴリによる大傑作!ヒップホップ以降の感性が創造した「冷えた」現代ジャズの静かな衝撃がここに!
■現行のヒップホップ/R&Bのトレンドを捉えながら独自の路線を進んでいるポートランドの気鋭レーベル=Fresh Selects。これまで発表してきたMndsgnやSwarvyなど細やかかつメロウなグルーヴが特徴的なトラックメイカーたち、日本でも話題になったBraxton CookなどR&B寄りのアプローチの作品から、このレーベルの重要な要素のひとつが「ジャズ」にあったのは明らかでしたが、今作はそこへまっすぐ切り込んでいます。しかしそこにユニークな視点を加味する辺りはさすが現在進行形のレーベル…「ヒップホップ以降の感性でジャズを鳴らす」ことを念頭に置きながら、本作では他の作品に見られない特徴で溢れています。
■ここにあるのは冷ややかな熱が支配する世界───Sun RaやBlack Jazz Records諸作にも通ずる緩やかなグルーヴ感を色濃く残しつつ、あれらにあった熱の質量が明らかに見られません。ファンクやレアグルーヴ由来のミニマルさと似ているようで、しかしどこか少し毛並みが違います。冒頭から最後まで通底する「クール」な揺れを醸すエレピはマイルスの名盤『Bitches Brew』を彷彿とさせる呪術的な響き。リズムセクションもヴィンテージな質感を感じさせる一方、どこか加工・変調させられているようにも聴こえます。これらはまさにサンプラーを駆使したトラックメイクによる響きに近いものですが、音色そのものでヒップホップ以降をここまで見事に証明してみせる作品もなかなかありません。
■本作の最たる特徴は、どこか聴いたことがあるような演奏でありながらも、どれだけ聴いてもそれがどの時代のものだか分からない…(何故ならこれがモダンのサウンドだから)というロジカルにあります。冷やかさからクールジャズとも、演奏自体の技巧からハードバップとも、ミステリアスな表現からモードジャズとも、楽器自体の質感からフュージョンとも取れる…これらのどの回答も正解になるのが本作のマジックであり、現代の音楽である所以。ブラジル出身であることも踏まえて考えると、実はこれに最も近いのはエルメート・パスコアールなのでは…という閃きも恐らくそこまで外れてはいないでしょう。
■さらにボーナストラックも追加収録!このライブテイクは、本作の面白さと理解をさらに深めてくれる興味深い一曲。本編の音楽はポストプロダクションに依るものが大きいのでは…という邪推をハナから掻き消していくようなクールネスが支配した生演奏を聴くことができます。ここにあるヒリヒリとしたスリルも非常にクール!
■この得体の知れなさをどう表現するか、どう解釈するか…そこにあなたの音楽観が直結していること間違いなし。本作には現代ジャズの極点のひとつと可能性が刻まれています。

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