★ピアニスト、作曲家であるイヴァン・ロビヤールは、クラシック音楽家の家庭で4歳の時にピアノを始めた。スティング、エロール・ガーナー、スティーブ・ライヒを聴きながらも、クラシックの研鑽を欠かさずコンセルヴァトワールを卒業。同時に、ハービー・ハンコックやウィントン・マルサリスのマスタークラスを受講し、1998年にはマーシャル・ソラール国際ジャズコンクールでセミファイナリストとなる。2005年、Concours National de Jazz à la Défenseでソリスト賞と作曲賞の2冠を達成。
★2017年、Klartheレーベルより2ndソロアルバム『The Unspoken』をリリース。(ジャズマガジン4つ星)。最近では、ローラン・ダビッド（エレクトリック・ベース）、エリック・エシャンパール（ドラムス）とのトリオ「YR 3」で「Big Rock」をリリース。
★本作は2020年の他者との接触を絶たれたコロナ禍で、ファツィオリピアノ、フェンダーローズ、ミニムーグ、ハモンドオルガン、ノードステージの5種のキーボードを中心にソロ演奏にて録音。それぞれの曲を1月から12月として見立て、アルバム全体で1年を表現している。ほとんどの曲をスタジオで作曲したもので、エレクトロニクスとアコースティックのテクスチャーの戯れの中に、ハービー・ハンコックの影響が見え隠れする。電子音がグルーヴする③、⑦や、耽美な短調⑩など、曲調も幅広いソロキーボード作品となった。