カプリス

カプリスに込めた作曲家たちの思いと創意をグーアンが魅力的に再現

  • アーティスト:ナタナエル・グーアン
  • レーベル:MIRARE
  • 品番:MIR-664
  • ジャンル:ジャンルクラシック器楽曲
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD
  • その他の製品情報:ディジパック仕様  
  • 収録時間:79:44

TRACK LIST

カプリス

①ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲Op.43
②J.S.バッハ:カプリッチョ「最愛の兄の旅立ちにあたって」BWV992
③ブラームス:カプリッチョ嬰ヘ短調Op.76の1
④同:パガニーニの主題による変奏曲第1集Op.35
⑤レイナルド・アーン:ミニュミネク
⑥フォーレ:ヴァルス・カプリス第2番変ニ長調Op.38
⑦モーリス・オアナ:カプリス第1番「埋めて黙れ」
⑧アルカン:イソップの饗宴Op.39の12

ナタナエル・グーアン(ピアノ)
アレクサンダル・マルコヴィチ(指揮)シンフォニア・ヴァルソヴィア①
録音:2022年12月20-21日/ポーランド放送コンサート・スタジオ(ワルシャワ)①、10月24-27日/シテ・ド・ソレーズ②-⑧

★カプリス(カプリッチョ、奇想曲)は「気まぐれ」を意味し、自由な形式の楽曲を指します。それゆえか古今の作曲家たちは魅力的なものを残しました。ナタナエル・グーアンはピアノのために書かれた「カプリス」およびそこから派生した作品を集めたコンセプト・アルバムを実現させました。
★ナタナエル・グーアンは1988年生まれのピアニスト。パリ音楽院やジュリアードでピレシュ、ペヌティエ、バシキーロフらに師事しました。ラ・フォルジュルネ音楽祭をはじめ今年(2023年)3月にも来日公演を行っています。技巧派で、リストやビゼーなどのディスクは高い評価を受けました。
★アルバムの約3分の1を占めるのがラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」で、アレクサンダル・マルコヴィチ指揮シンフォニア・ヴァルソヴィアと共演。タイトルはラプソディながらパガニーニの「カプリス第24番」を主題に用いていることで納得。余裕の技巧と鳴り響くピアノで美旋律を堪能させてくれます。録音の良さも注目です。
★残りはピアノ独奏で独仏作品が並びます。J.S.バッハの1700年代初頭の作「最愛の兄の旅立ちにあたって」からモーリス・オアナの1944年頃の「「埋めて黙れ」まで250年近いカプリスの変遷を俯瞰できるのも興味津々。ここでもブラームスがパガニーニの「カプリス第24番」を主題に用いた名変奏曲が採りあげられています。またアルカンの超絶的難曲「短調による12の練習曲」の終曲「イソップの饗宴」にも挑戦。唖然とする指回りと鍵盤上の跳躍を披露しています。
★注目はレイナルド・アーンの未出版作品「ミニュミネク」。グーアンによればロワイヨモン修道院所蔵の草稿(1944年にアウシュヴィッツ収容所で殺されたピアニスト、フランソワ・ラングのコレクション)の校訂を依頼されて知ったとのこと。曲自体は世界初録音でなく、LP時代にジャン・ドワイヤンが「3つの練習曲」の3番目として録音していました。どこかスペイン色を帯びた情熱的な曲で、アーンのピアノ曲中でもとりわけ魅力的な一篇といえます。

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