フランチェスコ・フィリデイ:すべての身振りが終わったとき、ミヒャエル・バイル:ブラックジャック、マウリシオ・カーゲル:褥の墓にて

ムジークファブリーク×複数の作曲家による
テーマに沿った現代作品を集めたWergoのシリーズ
「エディション・ムジークファブリーク」第10弾!
「『神は死んだ』後の音楽」について フィリデイ、バイル、カーゲル渾身の作

  • アーティスト:アンサンブル・ムジークファブリーク
  • レーベル:WERGO
  • 品番:WER-6863
  • ジャンル:ジャンルクラシック現代音楽
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD
  • その他の製品情報:ディジパック仕様  
  • 収録時間:67:38

TRACK LIST

1. フランチェスコ・フィリデイ:すべての身振りが終わったとき
2. ミヒャエル・バイル:ブラックジャック
3. マウリシオ・カーゲル:褥の墓にて
全て世界初録音

アンサンブル・ムジークファブリーク
①マーカス・クリード(指揮)、②オットー・タウスク(指揮)、
③マルクス・ブルッチャー(テノール)、③エミリオ・ポマリコ(指揮)
録音:①2013年10月24日、②2012年1月21日、③2010年9月18日

★人間の歴史が始まって以来、人々は死後の世界について考え続けてきました。死後の世界への信仰は人々の慰めであり、救いでした。近代になり、信仰が薄れ、ニーチェの有名な「神は死んだ」という言葉が登場してから今に至るまで、すでに久しい時が経っています。神の不在は音楽にどう影響するのか、拠り所をなくした人間はどこへ向かうのか。アンサンブル・ムジークファブリークの演奏によるWergoのシリーズ「エディション・ムジークファブリーク」第10弾となるこのディスクには、そんな問いに向き合った3作品がおさめられています。
★カーゲルの「褥の墓にて」は、作曲者の死によりテキストの最後の1行のところで未完に終わっています。テキストとなっているハイネの詩も、寝たきりの床を意味する「褥の墓」で書かれたものです。死を目前にした2人の芸術家により生み出された15曲からなるこの歌曲には、死に向かいつつある時に芸術によって現実を乗り越えようとする人間の姿がそのままに表れています。
★フィリデイは「すべての身振りが終わったとき」のタイトルは、2010年に没したイタリアの詩人エドアルド・サングイネーティの「最新約の書」より「愛情のすべての身振りが終わった時、それは音楽に終わる」という一節から取られています。音が生まれ、消える中に「生と死」を見出すというフィリデイが、楽器以外に奏者の声やガラスの音などを駆使して哀悼を生み出すこの曲には、どことなく儚さが漂います。
★「死」にフォーカスした作品に挟まれて異彩を放つのはバイルの音と映像による作品「ブラックジャック」。このCDのように映像がなく音楽だけの体験となっても遺憾なく存在感を発揮するこの曲は、死と相反する「生」の方向を向いているのかもしれません。
信仰の薄い時代に何が死にゆく人間の拠り所となり得るか、目まぐるしい速さで変わっていく社会の中で、芸術の意味を改めて考えさせられるこれらの曲を、ムジークファブリークのハイクオリティの演奏でお楽しみ下さい。

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