ペトリス・ヴァスクス 弦楽四重奏2番&5番

ラトビアの作曲家、ペトリス・ヴァスクスの弦楽四重奏曲
人間に寄り添うような温もりのある音楽

  • アーティスト:スピーツェル弦楽四重奏団
  • レーベル:WERGO
  • 品番:WER-7329
  • ジャンル:ジャンルクラシック現代音楽
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD
  • 収録時間:50:04

TRACK LIST

ペトリス・ヴァスクス 弦楽四重奏2番&5番

弦楽四重奏5番(2004)
1. 存在している
2. あまりに遠く…まだ近く

弦楽四重奏2番「夏の歌」(1984)
3. 花の中へ
4. 鳥
5. 悲歌

スピーツェル弦楽四重奏団
録音:①②2013年8月/セサヴァ・ルター派教会、③-⑤2014年5月/レーゼクネ市コンサート・ホールGORS(ラトヴィア)

★1946年ラトビア生まれの作曲家、ペトリス・ヴァスクスの弦楽四重奏曲集。ヴァスクスが生まれ育った時代、ラトビアはロシアの占領下にありました。自由が抑圧された祖国の中で、ヴァスクスはそこに生きる人々にとっての「魂の楽園」を音楽に求めます。テキストを伴う声楽曲は検閲を避けられない当時、器楽曲のみが「自由の孤島」でした。1991年に独立を果たし、社会の混乱が収まってからは、彼の音楽から嘆きや痛みの要素は薄れていき、「愛」への賛美が彼の主な創作テーマとなります。占領下時代も独立後も、常に人と共にあろうとした、彼の人間に対する愛、慈しみが一貫して彼の創作への動機となっています。調性的な響きの中で、人の心のひだに染み入るような「歌」を奏でる彼の音楽の向こうには、ヴァスクスという1人の人間が垣間見えるようです。
★2004年に書かれた「弦楽四重奏5番」は、相反する性格の2つの楽章からなる作品。1楽章では荒々しい楽想が感情の高まりを想起させ、2楽章では静謐な空気の中、穏やかさと悲しさが入り混じったような世界が広がります。1984年、ラトビア独立への動きが高まりつつある頃に書かれた「弦楽四重奏2番」は自然の生命力への賛歌と環境問題への問い。鳥の歌を模した2楽章の後に続く3楽章「悲歌」は、「鳥は来年戻ってくるのだろうか?」と問いかけます。
★自らも弦楽器奏者であるヴァスクスが、自分の音楽を最も伝え得るとする弦楽器。中でも全部で5曲ある弦楽四重奏は彼が長い年月に渡って書き続けている、思い入れのある編成です。彼の音楽言語が彼の声として伝わってくるような作品集です。

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