フィンランドの印象~ピアノ・ソロ曲集

フィンランドのピアニスト、テルヒ・ドスタル
ハンニカイネン、シベリウスを弾く

  • アーティスト:テルヒ・ドスタル
  • レーベル:ALBA
  • 品番:ABCD-514
  • ジャンル:ジャンルクラシック器楽曲
  • 価格:オープン価格
  • 形態:CD
  • 収録時間:72:05

TRACK LIST

フィンランドの印象~ピアノ・ソロ曲集

イルマリ・ハンニカイネン(1892–1955):妖精の踊り(1914)、2つのバラード(1907)、印象Op.11b【夕べのやすらぎ/夜想曲/会話/問い/はじめての雪/思い出】、忘れられたメロディOp. 12 no.1、泉のほとりで Op.12 no.2
ジャン・シベリウス(1865–1957):6つの即興曲 Op.5(1890-93)、2つのロンディーノ Op.68(1911)
ヘルヴィ・レイヴィスカ(1902–1982):ソナティネ Op.14(1939)
テルヒ・ドスタル(1978–):ソナティナ

テルヒ・ドスタル(ピアノ) 
[楽器 Piano: Steinway D]
録音:2021年11月22日–23日、2022年2月5日–6日 Studiobörne45(ベルリン、ドイツ)
制作・録音エンジニアリング・編集 ミヒャエル・ハーフェンシュタイン

★フィンランドのピアニスト、テルヒ・ドスタル(1978–)は、コウヴォラで生まれ、シベリウス・アカデミーでエーリク・T・タヴァッシェルナ、マッティ・ラエカッリオに学び、イタリアのイモラ国際ピアノアカデミーでボリス・ペトルシャンスキーに師事してディプロマを取得しました。2010年にシベリウス・アカデミーの博士課程を修了。ブラームスを中心にした多様なレパートリーでソリストとして活動し各地の音楽祭に出演してきました。NIX ピアノ四重奏団のメンバーです。
 『フィンランドの印象』は、彼女の初めてのソロ・アルバムです。
 イルマリ・ハンニカイネンは、フィンランドでもっとも重要なピアニストのひとり。シベリウス・アカデミーの最初のピアノ科教授を務め、ロマンティシズムと印象主義のスタイルのピアノ曲と歌曲の作曲家として音楽史上に名を残しました。《妖精の踊り》は、ハンニカイネンがフランツ・シュレーカーに作曲を学んだウィーン時代に完成したとされる、ヴィルトゥオーゾ性の高い、未出版の作品。《2つのバラード》は、「2つのピアノの小品」として出版され、後に作曲者自身が最初のバラードを中心に大幅な改訂が加えられました。ユヴァスキュラのフィンランド音楽キャンパスの図書館が所蔵する改訂版による初録音です。《印象》は、〈夕べのやすらぎ〉〈夕べのやすらぎ〉など6曲で構成された、彼のもっとも有名な作品のひとつ。ラヴェルの影響のみられる《泉のほとりで》は、フィンランドのピアニストたちに広く愛されています。夢見る気分の《忘れられたメロディ》は、曲名のとおり、ほとんど演奏されることがなかったという作品です。
 シベリウスの《6つの即興曲》は、《クッレルヴォ》と同じころ、1890年から1893年にかけて作曲された作品です。シベリウスがカレリア地方の民謡と踊りやカンテレの演奏に興味をもっていたことを反映した、特徴的なリズムをもった音楽です。この曲集の第5曲と第6曲を基に弦楽オーケストラのための《即興曲(抒情アンダンテ)》が作られました。1911年に初演された《2つのロンディーノ》は、シベリウスがより現代的な響きの音楽語法を探っていたころの作品です。
 ヘルヴィ・レイヴィスカ(1902–1982)は、フィンランドの女性作曲家で初めて、3つの交響曲をはじめとする大きな編成の管弦楽作品を書き、近年、あらためて注目されるようになっています。《ソナティネ》は、「コン・モート」「アンダンテ・カンタービレ」「アレグレット・スケルツァンド」の3楽章で構成した、ネオクラシカルな響きとよどみないピアニスティックなテクスチュアが特徴的な作品です。
 ドスタルの《ソナティナ》は、COVID-19 のパンデミックのためコンサートがすべてキャンセルされた2020年、ドレスデンでマティアス・ドルーデ教授に作曲を学んでいた時に作曲されました。印象主義とヴィルトォーゾ・スタイルの「アレグロ・スピリトーゾ(精神をこめて速く)」「アンダンテ・カンディード(ありのままのアンダンテ)」「プレスト・フェッブリレ(熱狂的にきわめて速く)」の3楽章の作品です。

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