★デクスター･ゴードンのオランダでの数々のコンサート/活動を支えたドラマー、エリック･イネケによるトリビュート作品。
★デクスター･ゴードンは62年にヨーロッパに移住し、コペンハーゲンを主として、ヨーロッパで活動。その後アメリカに再び拠点を移した後も、たびたびヨーロッパで演奏をし、各国各地をツアーを行ったことはジャズ史上でも有名な事実ですが、オランダでの演奏を支えたのドラマーがこのイネケ。
★こうしたヨーロッパでのツアーで、デクスターは、各国、各都市のローカル･ミュージシャンをピックアップして演奏。しかし、オランダだけは別。ピアノにRein de Graaff, ベースにHenk Haverhoek, そしてドラムに、このEric Inekeを迎えたグループがデクスターのお気に入り。ワーキング･バンドをつとめたのでした。
★本作は、そんなイネケが、デクスターを象徴する名オリジナルを中心にセレクト。メンバーには、日本でも人気の高いピアニスト、ロブ･ヴァン･バレルや、ビーツ･ブラザースのマリウス･ビーツらを始め、デクスター役をつとめるSjoerd Dijkhuizen、フロントの相方をつとめるRik Molを迎え、好演。ハード･バップの粋を聴かせてくれます。
★イネケ自身は、近年、デイヴ･リーブマンを迎えた作品も数作リリースして、そちらでも骨のある演奏を見せてくれているドラマー。ジャズの伝統をヨーロッパで継承する頼もしさも感じさせます。
★ライナーは、デクスターの妻であるマキシン･ゴードンと、イネケが執筆(英文)。当時のエピソードも読み物です。